主催: 文部省科学研究費重点研究「ゲノムサイエンス」
日時: 1997年8月22日(金)
午前10時より午後4時まで
場所: 東京農工大学工学部
多目的会議室とPC教室
定員: 40名
対象者:中学・高校の先生方
参加費:無料
申込み:〆切り 8月1日(金)
「ヒトゲノム計画」とは、ヒトを始めとした様々な生物の遺伝情報を全て、すなわ ちDNAの文字配列を全て明らかにする国際的なプロジェクトです。「ヒトゲノム計 画」の進展によって、あらゆる生物の遺伝情報を完全に解読できる時代に入ってきた のです。このプロジェクトを契機に、従来の生物科学の枠組みが急速に変化していく と考えられています。その変化の一つは、生物の情報がコンピュータに記憶され、新 しい情報処理技術によって新しい事実が明らかになってきている点です。しかしなが ら、「ヒトゲノム計画」で解明しようとしている遺伝情報は膨大で、ヒトの遺伝情報 を充分な精度で完全に読み取るには、今後最低10年はかかると見積られています。 10年といえば、今の高校生が研究の最前線に立つ頃です。そこで私達「ゲノム情報 グループ」では、「ヒトゲノム計画」という言葉や計画の内容を知っていただきたい と考え、高校の先生方に対する講習会を企画しました。
「ヒトゲノム計画」がもたらすデータの情報処理を行う「ゲノム情報」という分野 は、生物学を基本として、情報科学、物理学、化学など様々な研究分野との境界にあ ります。私達の研究グループは5年前から文部省科学研究費の補助金を受け、活動を してきましたが、メンバーの出身はこの研究分野の性格を反映して、実際に情報科学、 生物学、物理学、化学などに広く分布しています。この講習会でも、生物の先生に限 らず、広く理科の先生を対象としたいと考えています。この講習会で科学の流れの最 前線に触れ、教育の参考にしていただければ幸いです。
A.講義
10:00〜10:40 ゲノム計画の背景とゲノム解析の実際
美宅成樹(東京農工大学・教授)
10:40〜11:20 インターネットとデータベース
高木利久(東京大学・教授)
11:20〜12:00 ゲノムと遺伝子の情報解析
金久 實(京都大学・教授)
B.コンピュータによる実習
13:30〜16:00 WWWによる生物情報処理の実習